ICUでの看護師のやりがい

医療ドラマなどでICU(集中治療室)での治療のシーンを見ることがあり、ICU看護師に憧れる人も少なくありません。ICUというと重症患者の救命を行う場所というイメージがありますが、患者の治療後の人生のために回復を支援する場所でもあります。ところで、ICUでの看護を経験するICU看護師の多くは、もっと苦痛の少ない看護方法はないのかと考えることが多いです。例えば、気管に入り込んだ異物をチューブにより外部に吸引する気管内吸引は、ICUで良く行われる処置です。しかし患者にとっては苦痛を伴うため、苦痛の少ない気管内吸入はないかを考えるICU看護師も存在します。

ICUでのケアは集中ケアとも呼ばれ、集中ケア分野を深く学びたいと希望するICU看護師が多いです。中には、集中ケア認定看護師の資格取得を目指すICU看護師も存在します。集中ケア認定看護師を取得することで、生命の危機状態にある患者の病態変化を予測し、重症化を回避するための援助や、アセスメント及び早期回復サポートにおいて質の高い看護が実践できます。また集中ケア認定看護師の取得で身につけた知識は、患者にとって苦痛の少ない看護方法を考える手掛かりにもなります。このように患者のために自分が何ができるかを考えて、実践できることがICU看護師のやりがいです。また集中ケア認定看護師の資格があると、地域の救命救急センターで役割を果たすことができます。地域の医療を支えている実感があるため、世の中に貢献しているというやりがいも生まれます。